中国新聞/「武運長久」110人が寄せ書きの日の丸返還 遺骨は戻らずとも涙の妹・広島(The Japanese flag signed by 110 people.Even though her brother's remains were never returned, her sister …
2022-12-05
太平洋戦争の戦地に赴き、21歳で戦死した三原市出身の旧海軍兵、明鎮(みょうちん)憲登(のりと)さんの日章旗の寄せ書きが4日、遺族の元に返された。米NPO「OBON(オボン)ソサエティ」の仲介で、旗を保管していた米兵の遺族が来日。この日、広島市中区であった返還式で手渡した。
縦約70センチ、横約80センチ。明鎮さんの名前と「祈 武運長久」などの言葉が大きく記され、古里の親族、住民たち約110人の寄せ書きがある。明鎮さんは海軍に志願し、1944年に南太平洋パラオのペリリュー島で亡くなった。遺骨は戻っていない。
広島護国神社であった返還式には、約30人が出席。米兵の息子リチャード・ジョンソンさん(79)、クリスさん(54)の父子が、明鎮さんのおいの俊成さん(56)=南区=に旗を手渡した。同席した明鎮さんの妹広田系子さん(84)=東区=は「兄は幼い私と遊んでくれた」と涙を流して喜んだ。
クリスさんが、他の日章旗の返還に関する記事を読み、NPOに協力を求めたという。リチャードさんは「米海兵隊員だった父も、返還を喜んでいるはず」と話していた。https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/245580