佐賀新聞/<戦後77年>米から返還、日章旗受け取り 神埼市脊振町出身の戦没者・佐藤さん遺品 「責任をもって弔いたい」(Japanese Newspaper featured Flag return in Saga Prefecture )
2022-10-12
佐賀新聞/<戦後77年>米から...

米軍施設の日章旗、遺族へ 義妹の佐藤淑子さん「責任をもって弔いたい」 神埼市脊振町ー2022/10/12 07:00

神埼市脊振町の鳥羽院山荘

太平洋戦争で戦死した神埼市脊振町出身の男性の遺品である日章旗が11日、遺族に返還された。受け取った遺族の代表は、戦後77年以上が経過した重みをかみしめながら「責任を持って弔いたい」と話した。
返還されたのは、米の軍事博物館に展示されていた日章旗。仲介する米国のNPO法人「OBONソサエティ」の調査で、1943(昭和18)年にニューギニア島東部で24歳で戦死した佐藤守男さん=神埼市脊振町出身=のものと判明し、佐賀県遺族会などを通じて遺族を探した。
返還式は脊振町の社会教育施設「鳥羽院山荘」で開かれ、関係者約35人が集まった。義理の妹に当たる佐賀市の佐藤淑子さん(80)が日章旗を受け取り「お会いしたことはないが、写真の顔が主人にそっくりで親しみを感じていた」と述べた。
式典では、米NPO代表のビデオメッセージが流され「この日章旗はアメリカの軍隊が返還を決意した初めてのケース」と紹介した。日章旗は守男さんの両親が生前暮らしていた家に持ち帰り、供養するという。(中島野愛記者)